小川氏パリ展示会レポート1「マレ・ウエスト」

【小川健一氏 パリでの展示会レポート】

 201292223日に、パリ中心部マレ地区にあるギャラリー『マレ・ウェスト』にて、『ジャパン・ウィークエンド 第二弾』と称した、日本文化を楽しむための週末イベントが開かれ、和風小物や浮世絵等の展示販売に加え、北海道旭川市在住のイラストレーター小川健一氏の作品が展示された。

ギャラリー『マレ・ウェスト』は、一画目が長いL字型のような、奥に向かって細長い会場で、小川氏の作品は、入場してすぐ、和風小物の小ブースを過ぎた長テーブルの上、一番入口に近い場所で展示されることとなった。そのため、訪れ来場者の多くは、まず小川氏の作品を眺め、それから会場内を見て回っていたようだ。

 今回はパリでの開催ということで、日本語とフランス語、両方の言語で書かれた経歴文が壁に貼られ、熱心に読む来場者の姿が多く見受けられた。

作品は、個別販売とアンケート調査も兼ねられるよう、8枚分のイラストを一つの大きな額に入れて作品番号を明記したものと、イラスト1枚分を入れた額をスタッフが用意してイーゼルに立て掛け、額と合わせて販売するという、2パターンでの展示方法となった。

今回の展示では、前述したように、作品に対するアンケート調査も行っており、日本語とフランス語で書かれたアンケート用紙が用意され、大人から子供まで、様々な意見を集めることが出来た。

小川氏の作品に目を留めた来場者は、友達、又は家族同士で指を差しながら話し合い、アンケート用紙を見つけると、それぞれのイラストをじっくり見つめながら記入していた。


また、アンケートに答えた来場者には、スタッフ側が用意した、押し花付きの小さな手作りのしおりがプレゼントされるというサービスもあった。


22日土曜日は、曇り空で肌寒い気候だった。初めは日本人の来場者が時々訪れる程度であったが、午後15時を過ぎた頃から、日本人はもちろんのこと、フランス人の来場者が増えてきた。さらに午後16時を回る頃には、フランス人客や日仏の家族連れが増え、会場は一時、来場者でいっぱいの状態となり、大盛況だった。

 23日日曜日は、前日よりも晴れて暖かかった。フランスでは基本的に、日曜日の午前中は教会や朝市に行くことが多いため、この日の午前中は、来場者ほとんどなかったようである。来場者が増えてきたのは15時を過ぎた頃だった。この日は日本人来場者が大多数で、フランス人では家族連れ、もしくは友人数名と一緒に来ていたようだ。

 こうして二日間を比べてみると、来場者数には、若干の差があるように見受けられたが、それでも前回6月に開催された第一弾よりは多くの来場者があったとのことなので、小川氏の作品も、より多くの来場者に鑑賞されることが出来たと思われる。

また、用意していた40枚近くのアンケートも全て記入されたので、以下にその集計結果とまとめを記すこととする。


【小川健一氏 パリでの展示会に際するアンケート結果とまとめ】

 

初の質問『気に入った作品』では、日本人の場合、『懐かしい』や『和風の感じが良い』ということで、②が群を抜いて多かっ

た。続いて『にぎやか』、『色が綺麗』と、④が多かった。フランス人の場合も『色合いが良い』と②が選ばれたが、『躍動感がある』、『シンプルで良い』とのことから⑦も多く挙げられていた。

続いて『その他の気に入った作品』では、日本人ではほぼ均等に回答が分かれたが、フランス人では、②の他に、『精密でテクニックがある』、『日本の市街らしい』ということで④を、『色彩が豊か』や『村の雰囲気がある』の⑥に、それぞれ意見が集中した。

興味深いのは、⑤におけるフランス人からのコメントで、『気に入った作品』と『その他の気に入った作品』の両方に、『マンガのようだ』というものがあった。これは、白黒であることと、コマ分かれした構図であることからだと思われる。

今回の展示会では、とにかく小川氏のタッチの幅広さが印象的だったようで、「本当にこれは、同じ人の作品なのか?』という質問が、

タッフに多く寄せられていた。そのためか、『全体的なコメント』では、日本人とフランス人、両方から『ヴァリエーションが多彩である』という意見が多く、加えてフランス人からは『観察眼が鋭い』や『生命力がある』、『非凡な才能を感じる』、『精神の自由さがある』等の意見もあった。

 『希望、リクエスト』では、日本人からは『②のような懐かしいもの』、『夜景』、『パリ、フランスの風景を和風のタッチで』というものがあった。フランス人からは『日本の風景、景色』や『田舎の風景』が多く、他にも『神社、寺』、『剣道』等、日本文化や伝統に基づいたものを希望する意見が多かった。中には、『もっと大きいサイズでのオリジナルが見たい』というものもいくつかあった。

回答者の『年齢層、職業』としては、日本人は30代から40代、『主婦』という回答が多かった。それに対して、フランス人では20代から30代と若い世代が多く、職業も、美術や劇場等のアート関係、建築、調理等、多種多様な職種が見受けられ、『主婦』というのはほとんど無かった。

このように、日本人とフランス人とでは、見る角度が異なってくるということが分かる。やはりフランス人にとっては、日本の文化や伝統、風景を、外国人には真似の出来ない、日本人ならではの繊細なタッチで描かれたものに興味があるようだった。


参考:
ギャラリーマレウエスト
MARAIS OUEST 12 rue de Montmorency 75003 Paris

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