【フランス法人分類】

【フランスでの会社の種類】  2009年1月

日本のようにフランスでも会社を設立する際には様々な種類と形式があります。 
ここでは主にPMEを簡単に紹介いたします。 
※PME(中小企業)とは従業員50人以下、 
年間総売上高または貸借対照表の総額が1千万ユーロを超えない企業のこと。 

①SARL(Société à Responsabilité Limitée ) 
●特徴:日本で言う有限会社。同族向けで設立しやすい。 
●経営陣:1名以上 
●最低資本金:なしだが、6-8千Euroが一般的。 
 勤労出資(労働による資本参加)も可能。 
●出資者/株主:2-100名。総会は年1回以上:年次会計の承認、契約監査は 
通常総会(50%+1)。定款改正は75%以上の多数決。2008年8月4日LME法によって 
TV会議でも総会可能となった。 
●出資者/株主の責任:出資額を限度とする。(有限) 
●税務:法人税 

②EURL(Entreprise unipersonnelle à responsabilité limitée) 
●特徴:個人有限会社。出資者が1人の場合のSARL 
●経営陣:1名以上 
●最低資本金:なし。 
●出資者/株主:1名。 
●出資者/株主の責任:出資額を限度とする。(有限) 
●税務:法人税、所得税か選択可能 
2008年8月4日LME法によって官報への広告義務が廃止された。 

③SA(la Société anonyme ) 
●特徴:株式会社(監視つき委任)、監査役設置は義務。 
●経営陣:代表取締役1名+2名、その外取締役会(3-18名)など 
●最低資本金:37000Euroだが、半額のみ払い、5年以内に残額を払うこともできる。 
資本金によっては資金公募も可能だが、勤労出資は禁止。 
●出資者/株主:7名以上。総会は年一回以上。 
●出資者/株主の責任:出資額を限度とする。(有限) 
●税務:法人税 


④SAS(Socit par actions simplifie) 
●特徴:単純型株式会社、監査役設置は2008年より条件によっては任意。 
●経営陣:社長1名以上、定款による社長代行も可能。 
●最低資本金:37000Euroだったが2008年8月より廃止され自由に決められる。 
資金公募不可、、勤労出資可能。 
●出資者/株主:無限責任社1名+有限責任者3名以上 
●出資者/株主の責任:有限責任者のみ出資額を限度とする。 
●税務:法人税 
●その他:株主が1名のSAS(SASU)において、社長兼任の場合、年間経営報告書 
の登記が不要となり、官報への公告義務の廃止など各種手続きが2008年より 
緩和された。 


⑤その他:このような形式もあります。 

●簡素型単一株主株式会社(SUS) 
●合名会社(SNC)Société en nombre. collectif 簡素だが出資者責任が大きい。 
●民事会社(SC) 
●経済利益団体(GIE) 簡素だが出資者責任が大きい。 
●株式合資会社(SCA):最低資本金は37,000Euro、被買収防衛型。 
● 欧州会社(SE):多国籍企業向け。最低資本金は12万Euro、EUに加盟する2カ国以上で構成。、準拠する法規や経営財務情報発表も統一化が可能。本社所在地によって適用取引法が決まる。 
●SCI ( SOCIÉTÉ CIVILE IMMOBILIÈRE ) 
● SEL ( SOCIÉTÉ D'EXERCICE LIBÉRAL ) 

所感) 
現地起業では、①SARLや②EURLがやはり多いですね。 
一方日本企業の海外支店では③SAや④SASが多いと思います。 
※税法:直接課税法 
2008年の法改正により、今まで人的会社及び家族的SARLにのみ適用されていた 
社員への直接課税制度が、以下の条件を満たす場合に、SA、SAS及び 
(家族的ではない)SARLにも適用が可能になった。 

・ 会社設立から5年以内 
・ PMEとしての条件を満たしている 
・ 資本の保有条件に関して50%を自然人が保有し、最低でも34%を会社代表者 
及びその家族が保有する 

補足: 
以前は社員は会社の利益計上後、損失分を税控除していたが、 
直接課税制度を適用することにより、会社の収益について法人は非課税となり、 
出資者である社員への収益分配の際、直接に所得税が課せられるようになった。 
つまり、出資者社員に直接課税するものとする。